ご挨拶
明治薬科大学薬物治療学研究室へようこそ
一人ひとりの病気のなぜ?を解き明かし、未来の医療を創る。
薬物治療学研究室のホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。
教授の櫛山 暁史(くしやま あきふみ)です。
糖尿病などの生活習慣病や、それに伴う様々な合併症・併存疾患は、私たちの健康を脅かす大きな課題です。私たちの研究室では、これらの病気がなぜ引き起こされ、進行していくのか、その根本的なメカニズムを解明し、一人ひとりに最適な治療法を届けることを目指しています。
そのために、私たちは二つの大きな柱で研究を進めています。
一つは、細胞レベルのメカニズムを探る基礎研究です。細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアの機能、タンパク質の品質管理を担う小胞体のストレス応答、細胞を取り巻く環境(細胞外基質)の物理的な硬さ、循環中のコレステロール代謝物、摂取する栄養素など様々な要素が、生活習慣病、特に合併症の発症や進展にどう影響するのかを多角的に解析し、治療標的の発見を目指します。
もう一つは、実際の患者さんにご協力いただく臨床研究です。同じ病気でも、なぜ人によって症状の進み方や薬の効き目が違うのか。その個人差を生む要因として、合併症や併存疾患の危険因子(リスクファクター)や、薬の効果を左右する因子を明らかにする研究を行っています。
基礎と臨床、両面からのアプローチで病態の全体像を深く理解し、未来の医療を切り拓く。それが私たちの挑戦です。
大学院で新たな挑戦を考えている社会人・卒業生の皆様へ
臨床現場や企業で感じたなぜこの病態が起きるのだろう?薬の効き目にこれほど個人差が出るのはなぜか?といった疑問は、研究の原動力となる貴重な財産です。医師としての臨床経験を持つ私自身、その思いを胸に研究の道に進みました。あなたの持つ経験と問題意識を、私たちの研究室で科学的な探求に繋げてみませんか?大学院生の研究テーマは特にジャンルを問わず実施しています。研究業績を参照してください。また、学部生とチームで実施することも可能です。
留学や国際的な活躍を目指す学生の皆さんへ
生命科学の研究は、世界共通の言語です。特に、ミトコンドリア機能や小胞体ストレスといった細胞生物学と、糖尿病などの生活習慣病を結びつけた研究は、国際的にも非常に注目されているフロンティアです。日々の研究活動を通じて、世界レベルのサイエンスに触れ、グローバルに活躍できる研究者としての礎を築くことができます。
共同研究をご検討中の大学・研究機関・企業の皆様へ
私たちの強みは、臨床的な視点に基づき、糖尿病合併症・併存疾患の病態を深く掘り下げる研究基盤です。ミトコンドリア機能や小胞体ストレスといった基礎研究に加え、個人差に着目した臨床研究では、合併症のリスク因子や薬物治療効果を規定する因子の探索を進めています。基礎と臨床を両輪で進めることで、新たな創薬ターゲットの同定や治療の最適化に貢献できると考えております。ぜひ一度、お話し合いの機会をいただければ幸いです。
薬学や生命科学に興味を持つ学生・高校生・保護者の皆様へ
病気と健康の違いはどこにあるの?同じ薬でも、人によって効き目が違うのはなぜだろう?そんな素朴な疑問の先に、壮大な生命のドラマが広がっています。私たちの研究室では、細胞というミクロの世界の探求が、実際の患者さん一人ひとりを救うという大きな目標に繋がっていくダイナミズムを体感できます。
このホームページが、皆様と私たちの研究室との素晴らしい出会いのきっかけとなることを心より願っております。
薬物治療学研究室 教授
櫛山 暁史